NAつぶやきこぼれ話

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4thで感じた、"ラブライブ!サンシャイン!!"の意思表示

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4thライブで彼女たちが、ラブライブ!というコンテンツを成す関係者がやりたかったことは、これまでのラブライブ!、そしてラブライブ!サンシャイン!!がこれまで築いてきた常識を破壊することだった。

 

 

私が4thを最後まで見届けさせてもらい、おぼろげに感じたのは"これ"でした。

 

4thライブで披露された個々の曲への想いも、それぞれのキャストに対する願いもいろいろありますが、私が一番書きたいことはこれだったので、小奇麗に纏めず書き殴りたいと思います。

 

 

例によって正解のない妄想話ですので、「それは違う」と感じた人や「てめえの妄想は聞き飽きた!!!」って人は……そうだな。

Twitter検索を「かなさらキッチン」で行い、出てくる画像欄をチェックしてみましょう。
気になって気になって人の記事なんてガチでどうでも良くなります。コラボカフェをよろしくな?

 

 

 

前置きはここまでにして。

 

私がラブライブ!シリーズのライブでいつも望んでいたのは、大きく分ければ3パターンで「アニメのあの曲を再現してほしい」「未披露の曲が聴きたい」「現地で聴いたことがない曲をこの目で見たい」でした。

初参加だったμ's 5thやAqours 1stでは、ただただ「スノハレが生でみたい!」「未熟DREAMERを見て泣きたい」、2ndツアーだったら「スリリング・ワンウェイとG線で爆発したい」、17年札幌ファンミでは「聴いたことがないジングルベルがあったら泣くかも」という思いを胸に参加していました。
そして尽く要望どおりの曲を歌ってくれて、都度殺されました。

 

人によって期待度の大小はあると思いますが、ほとんどの人がアニメの再現……テレビで昨今表現されている「シンクロ」や、ユニット曲のような「未映像化曲の表現」を見たい!という期待を胸に参加しているのではないでしょうか。

 

その観点だと、4thって開催時点での未発表曲って少なかったんですよね。

Aqoursはこれまで、リリースの速度に対して同じペースでライブを行い、その結果そのスパンの短さを感じさせないほど新曲の比率が高いライブを行ってきていました。

これは、μ'sの頃も同様です。μ'sはナンバリングが年1なのに新曲祭りだったので、当然といえば当然ですが(それでも凄いのは一旦置いとく)。

 

つまり、ほとんどの人に「あの曲を聴くのは初めてだから楽しみ!!!」と思わせ、それを意図的に期待させるライブを事前に構築してきたのがラブライブ!でした。
よーく考えると、Aqoursがあの異常とも言うべきライブサイクルの中で、年1頻度のμ'sと同じ密度で未披露曲を常に組み込んできたこと自体、かなり異質ですね。どんだけリリースとライブ繰り返してんだと。

 

一方、4thはそうではない。もしかして、ラブライブ!史上最高に既存曲率の高いナンバリングライブだったのではないでしょうか。

2018年は楽曲リリースを抑えていた(2桁増えてんだけどね?)こともあり、多く見積もっても5曲。そのうちユニットの3曲は、4thの開催場所が場所だけに、やるか怪しいと個人的に踏んでいました。
故に、殆どが既存曲で構成されることが事前に確定しているライブでした。

ここに来て初めて、高サイクルでライブしてきたツケが回ったかのように、言い方を変えれば弾切れを起こしたように見えました。

 

この流れで少しだけ本音を言うと。

ここまで新曲での「シンクロ」と「表現」、そしてアニメ内演出を再現することで我々を魅了してきたラブライブ!というコンテンツに置いて、この「ほぼ既出」という状態でのライブは果たしてどこまで受け入れられ、盛り上がりを得られるのか、不安な部分がありました。

初めて見る人も一定数いるとはいえ、殆どが披露済みの曲という状態でどこまで会場全体の最大公約数的満足度を上げられるのだろう、と。

 

 

ええ、この杞憂は本当に杞憂でした。しかもその杞憂は、開演前にAqoursではない第三者により完膚なきまでに破壊されました。

 

"浦の星交響楽団"です。

 

いや、もう。ほんとに。

新曲とか言っている場合じゃねえって。そもそも存在自体が「始めましてこれからよろしくね」です。大混乱です。

これに関しては本当に、全く、1ミリも予想すらしていませんでした。

 

 

だって、ラブライブ!は世界観の再現を徹底するためにステージ上に18人(+Saint Snow)以外の第三者が登場することがなかったから。

 

μ'sが作り上げ、評価され、そして実質完成させてAqoursが引き継いだのはあくまでも「シンクロ・再現および既存表現の拡張・変化」。
アニメや雑誌、コミックの彼女たちに可能な限り近づき、そこに存在するように魅せることをコンテンツとしての命題としているように感じていましたし、観客もその異質かつ貴重な在り方と表現を求めている……と思っています。思っていました。

 

 

ですが、4thのこれは違う。

浦の星交響楽団は絶対そういうものではない。
アニメで登場する世界を「再現」するためには存在し得ない集団で、
μ'sが7人曲を9人用に作り変えたような「拡張・変化」でもなく。
過去のライブを全て踏まえても完全に今回だけのイレギュラーな存在。

 

これが別の作品や、純粋なアーティストライブであったらここまで驚きません。
いや、嘘。超驚く。けれど、「そう来たか!」と素直な興奮の方向で驚きます。

 

ですが、ラブライブ!において18人以外の第三者が介入することを勝手に禁じ手であり、ありえない手法のように感じていた私は、この集団の登場に過去に感じたことがない程の衝撃を受けました。
同じような感覚を無意識に持っていた人は多かったのではないでしょうか。

 

 

だから、彼らが出た瞬間にどこかで思いました。

 

4thライブは今までのラブライブ!にない、とんでもないライブに絶対になると。

 

 

それが如実に現れたのは想いよひとつになれ

 

結論から言えば、この曲では1stライブの"あのシーン"の再現を演じたあと、梨子ちゃんをセンター据えて完全にリニューアルした歌とダンスを披露してくれました。

ずっと9人バージョンを聴いてみたい、見ていたい!という人は多かったですし、これが見れたことは本当に、本当に嬉しかった。

 

 

でもさ。ちょっと待ってほしい。

「1st」の再現?「梨子ちゃんがセンター」?

 

それ、アニメで可能性すら存在してないよね???

 

 

ここでようやく気付きました。いや、交響楽団が登場した時点で薄々その可能性は考えてましたが、確信しました。

 

4thライブは、これまでラブライブ!が貫いてきた2次元キャラクター達を再現するライブではありません。

間違いなく、現実を2次元にトレース(侵略)して再構築したライブです。

 

 

"想いよひとつになれ"でようちかWセンターが決定する前は、ちかりこのWセンターでした。だから、これまで通りアニメを忠実に再現するのであれば、作り直すとしてもWセンターになるはずです。

ですが、その選択を採らなかった。それどころか、アニメに存在することがありえない1stライブという現実を演出として取り入れ、かつダンスにもアニメの中では起こりえない振りを大量に投入。

 

これは浦の星交響楽団の存在と一緒で、アニメ再現という観点だけで見たらノイズです。再現を命題にする場合、明確に存在しないイレギュラーです。

イレギュラーなのですが……我々が誰かとラブライブ!サンシャイン!!を、Aqoursを語る上で絶対に必要であることも事実です。

なぜなら、それら全てが現実世界に置いてはラブライブ!サンシャイン!!を形作っている1要素だから。

 

浦の星交響楽団については、キセキヒカルが2期のキーとなるBGM"起こそうキセキを!"の編曲であることから、多くの人が劇伴というものに意識を向ける機会を得ており、その存在に意識が出来るよう仕向けられていました。

そして"想いよひとつになれ"では、1stの事実を無かったことにせず、アニメで「あったかもしれない可能性」を踏襲するのではなく、この3年間の全てをこの1曲にぶつけたらどうなるか、という視点で作り変えられた、「現実世界のAqours」にしか作れない曲でした。

 

どちらもファンにとって大事な情報だけれど、アニメの中には存在しないもの。これをライブに組み込み、主軸にして再構成する。そしてそれを恐らくずっと前から……キセキヒカルの事を考慮すると、私達の考えるより遥か前から仕込んでいた。

 

この事実は本当に衝撃的でした。

それはそうです。私は「3次元が2次元に可能な限り近づくことで生み出される2.5次元」が正解なんだ!と思い込んでいて、その事に気づいてすらいなかったのですから。

そんな思い込みに対してにAqoursが叩き込んできた回答は、「2次元を3次元側に手繰り寄せ、本当の意味で2.5次元に近づける」。
これまで正解としてきた再現だけでは"足りないんだ!"という明確な意思表示をしてきました。

 

逢田さんが当日、「みんなに受け入れてもらえるか」と語っていた言葉には、この意思に対する不安が多少なりともあったのかも知れません。

 

だって、これ、少し考えるととんでもない挑戦だもの。

今まで、それこそμ'sの頃から8年間ずっと育ててきたキャラクター再現……テレビでは「シンクロ」という言葉で浸透してきた"凄いこと"に対して、アレンジを仕掛けるなんて、普通は怖くてできない。8年の積み上げを無にする可能性だってある。

 

でも今回、彼女たちはその危険を犯してでもそれを実行してきた。
何故だろう、と考えたら答えは簡単でした。

 

終わらないから。
劇場版で「高海千歌達のAqours」の物語が終わったとしても、「伊波杏樹達のAqours」はそこが終点ではないから。

2次元の、特にアニメの内容を正解のままにしてしまうと、そのようにファンが認識したままだと、その先がないから。千歌ちゃん達の物語が終わった瞬間に、進化先を失うから。

 

だからこそ、ファンに対して「そんなことはない」と示す必要があった。
だからこそ、新曲が少なく、3rdによりテレビアニメの世界観が一段落し、そして劇場版で新しい物語が始まるより前のこのタイミングで。もっと言うなら、これまで使い続けてきた新曲という名の武器を意図的に封じた状態の4thライブで、その問題への決着と回答を示そうとしたのでしょう。

 

 

その意思は、その後の"WATER BLUE NEW WORLD"にも現れていたと思います。

 

この曲、アニメにおいては終盤での最大級のキーソングのため、千歌ちゃんたちの世界観で紡がれたストーリーの印象で「感動で泣ける」という感覚が強かったですよね。

その影響か、ファンの間でもコールは控えたいなどの意見も散見されました。
気持ちはわかる。超わかる。だって泣くもん、泣いたもん。静かに聴き入りたい。

 

ですが。
この楽曲、そういう背景を無視して純粋に楽曲単体として考えると、本来めっちゃ盛り上がる曲調ですよね。
ギターめっちゃかっこいいし、ドラムもめっちゃエッジが聴いてて気持ちが良くて。ロック寄りです。これは本来、くっそ盛り上がる楽曲。

 

そんなノれる曲が、サンシャイン!!の世界観を埋め込むことで感動で涙する曲に生まれ変わっていました。それはそれで凄いことです。
凄いことですが、曲本来の魅力を一部消してしまっているということにもなります。

 

だからでしょうか。「船出」の名を冠する4thでこの曲を船の上で、しかも演者がコールをするよう観客煽ってきたのは。
アニメを再現することで生まれた感動を否定せず、でも曲単体が持つ本来の魅力を十全に引き出すための舞台装置を用意して「この曲の魅力は、物語を思って泣くことだけじゃないと気づいてほしい!」と言わんばかりに。

 

実際、私はこの曲の印象が「物語の終わりを象徴する1つ」から、「Aqours再出港の狼煙」に変化しました。

とか言いながら、泣いてましたけどね!
でも、泣きながらもこの曲に感じる感情は「楽しい!」でした。完全にやられました。
この曲を二面性のある、更に魅力的な楽曲へと強引に昇華させられました。

 

 

これからのAqoursは、このように今までの曲ですら新しい姿に進化させてみせると伝えたかったのかも知れません。
4thはその序章であり、新曲の弾切れに見せかけていたのすら演出で。
きっと、私達のラブライブ!に持つ固定概念を破壊することこそが、このライブの最大の目的だったんじゃないかな、とすら感じています。

 

この答えを得た今なら、例え千歌ちゃんたちの物語が劇場版で終わりを迎えたとしても、現実のAqoursの進化の可能性が消えたりしません。
それどころか、互いの物語が蓄積した時、お互いがお互いを取っ替え引っ替えして、私達を振り回してくれるんじゃないか。

 

そいういう期待と選択肢が無限に広がった、明日への希望を託されるようなライブでした。

 

アジアツアーも告知され、5thも告知され、年明けには劇場版とシングルセンター選挙も開始。現状、全く止まりどころが見つからない状態のAqours

私も可能な限り、彼女たちが笑顔でステージに立てる限りは応援していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

たださ。
一言だけ言わせて?

 

 

 

 

 

 

9人「(アジアツアーにも)着いてきてくれますか!?」

俺「流石に国外全部は無理かなー!?!?!?!?」

 

 

みなさんも無理のない課金で一緒に応援しましょうね。